2025.06.19
え!まさかピンクにも?!日焼け止めがついた服、変色させないための対処法
強い日差しから肌を守る日焼け止めは、一年を通して手放せないアイテムです。日焼け止めは顔以外にも腕や脚、全身に使用するので、日焼け止めを塗った場所が衣類に触れることもあり、衣類のケアにも気を使いますよね。大切なお洋服を洗濯したら変色していたという方も多いのではないでしょうか。
特に白い衣類がピンク色に変色していたら驚きのあまり呆然としてしまう方もいると思います。実は、それには日焼け止めが関わっています。
日焼け止めによる衣類の変色の原因と、ご自宅で実践できる適切な対処方法、そして日頃から心がけたい予防策について詳しくご案内します。
目次
想定外の「ピンク色」変色、その原因とは
日焼け止めを使用した時に着ていた衣類には、日焼け止めが付着しています。肌と衣類がこすれる首回りや袖口などは分かりやすい部分です。
日焼け止めが付着した衣類を洗濯する際、塩素系漂白剤を使用すると、漂白剤の主成分である塩素系成分(次亜塩素酸ナトリウムなど)と日焼け止めに含まれる特定の成分が反応して、ピンク色に変ります。
このピンク色の変色は、衣類の繊維そのものが染まったわけではなく、付着した日焼け止め成分(特に紫外線吸収剤など)が化学反応を起こして発色している状態です。ですので、付着した日焼け止めを洗い落とせば、着色も取り除けます。では、着色を取り除く具体的な方法を次にご紹介しましょう。
【変色してしまったら】落ち着いて試せる対処法
変色してしまった部分に、濃縮タイプの洗濯用液体洗剤を直接塗ってみてください。5分から10分ほど置いた後、生地を優しくもみ洗いし、丁寧にすすぎます。一度で色が完全に落ちない場合は、この工程を数回繰り返すことで、改善が見られることがあります。
【変色させない】日焼け止め汚れをきれいに落とす方法
1.できるだけ早く洗う
日焼け止めが付着した衣類を「後で洗えばいい」と放置すると、油分や紫外線吸収剤が繊維に深く染み込み、時間が経つことで酸化して黄ばみや茶色いシミとして定着してしまいます。特に気温が高い夏場は酸化が早く進むため、できるだけ早く対処することが肝心です。
2.クレンジングオイルで優しく浮かせる
日焼け止めが付着した部分の裏側にキッチンペーパーなどをあて、表側からクレンジングオイルを少量なじませます。歯ブラシなどで裏側から優しく叩くようにして汚れを浮かせ、その後水で丁寧に洗い流します。化粧品の汚れを落とすクレンジングオイルは、日焼け止めの油分にも効果的です。
3.ぬるま湯でしっかりすすぐ
30~40℃くらいのぬるま湯で、洗剤や油分をしっかりすすぎます。熱すぎるお湯はシミを固定する恐れがあるため避けましょう。
4.いつもの洗濯で仕上げ
その後、通常どおり洗濯機で洗います。漂白剤を使用する際は、酸素系漂白剤を使用しましょう。
衣類を傷めないための注意点
「こする」のは避ける
汚れを早く落としたい一心でゴシゴシとこするのは逆効果です。日焼け止めの油分が繊維の奥深くに押し込まれ、かえって落ちにくくなるだけでなく、摩擦で生地が傷んだり、毛羽立ちの原因となったりする可能性があります。
アルコールや除菌シートの使用は慎重に
外出先などで手軽に使えるアルコールスプレーや除菌シートには、日焼け止め成分と化学反応を起こす次亜塩素ナトリウムを含むものがあり、予期せぬ変色やシミの原因となることがあります。特に濃い色の衣類や合成繊維の衣類では、白く脱色されてしまう可能性もありますので、使用の際は製品に表示されている注意事項を確認しておきましょう。
デリケート素材は専門家へ相談を
シルクやウールなどの繊細な素材は、水や洗剤、摩擦に対して非常に敏感です。日焼け止めが付着したからといって、ご自身で強引に処理しようとすると、生地を傷めたり、変色したりする恐れがあります。このようなデリケートな衣類の場合は、無理をせず、信頼できるクリーニング専門店に相談するのが賢明です。
日焼け止めを衣類に付着させないための予防策
日焼け止めを塗布後、時間をおく
日焼け止めを塗った直後は、まだ肌にしっかりと定着していません。服を着る前に2~3分ほど時間をおき、肌になじませてから着用することで、衣類への付着を減らすことができます。
適切な量を塗る
日焼け止めをたっぷり塗りすぎると、肌に余分な油分が残り、それが服に付着しやすくなります。商品の使用説明書に記載されている適量を守り、均一に伸ばして塗布することが大切です。
ベビーパウダーを活用する
日焼け止めを塗布した後、ベビーパウダーを軽くはたいて肌表面のべたつきを抑えると、衣類への付着リスクを軽減できます。特に汗をかきやすい首回りや腕、肩など、衣類と接触しやすい部分におすすめです。
うっかり日焼け止めが大切な衣類に付着してしまっても、適切な知識と対処法を知っていれば、慌てることはありません。これらの情報を参考に、お気に入りの衣類を長く大切に使ってみませんか?